2015年9月23日 北海道 別海町
知床半島をあとにして、標津経由、「野付半島」へやって来た。
野付半島の先端まで行く道路の途中、「ネイチャーセンター」に入る。半島の先端部までは時間の関係で行くことは出来ない。ここで、一通り見学した後、標津方面に戻ることにする。
ネイチャーセンターに入る。二階にも展示がある。二階の海側にテラスがあり、北方領土の国後島を望むことができる。テラスには、望遠鏡が設置されている。一回100円だ。
コインを入れ、国後島を拡大して見る。
↓ 海峡を挟んで、国後島の最南部が見える。
↓ 防潮堤防の向こう側、国後島をやや拡大。中央部のやや右が一番高い山になっている。
左右の両側に緩やかな稜線が描いている。
↓ 向かって中央のやや左側の拡大。 手前の海面に見えるブイは、サケの定置網のようだ。
これから、サケ漁の最盛期であろう。
↓ 向かって右側。平地のようだ。というより、砂洲というか、砂が堆積した地形の筈。
島の最南部だろう。
島の中央から右にかけては砂洲、砂浜や湿地の入り江のようだ。泊山の上は雲で覆われ霞んでいる。標高は500メートルくらいの山と説明にあるが、思ったよりも高くも見える。
↓ 拡大。砂洲が半島のように出っ張っているように見える。
地図で見ると、北海道に向かって、湾の端の突端部が突き出ているような地形だが、肉眼では分からない。
向かって右に平坦な土地が突き出ているような感じ。
↓ 向かって左側の拡大。写真の右は、泊山だろう。標高は550メートルくらい。頂上部は雲で見えない。
霞んでいる。
望遠鏡を見ていて、気付いた。ここから見て、島の中央部から向かってやや右に風車が二本見える・・・・。「えっ、ウソだろ?!」と思い。もう一回見る。目を凝らして、望遠鏡のレンズを片目でじっと見つめる。確かににあるのだ。「あれはなんだ?」、「風力発電の風車だ。」と自問自答した。巨大な風車だ。風車の羽根は、ご丁寧にこちら日本本土側を向いている。
クルクルと軽快の羽根が回っています。風車の傍らには、タービン建屋らしき箱型の建物もある。日本本土に面した海峡からの風を受けて、風車がクルクルと回っているではないか。まるで、日本本土に見せつけるように・・・。間違いない、風力発電所なのだ。
対岸は、入江の奥まったような地形だ。つまり、本土に向いて、「湾」になっている。その奥が、戦前まで泊の集落があった所だろう。日本本土に一番近い集落だ。 かつては、根室か、本土の港を出航した船は、まず泊に停泊したのだろう。
望遠鏡のレンズに映る風力発電所の様子は、カメラで撮影が上手くできない。よって、写真が無い。
↓ 多分、この拡大写真の奥の地点に風力発電所が見えたと思う。
カメラの拡大写真では、全く判別できない。入江になっている地形も確認できない。日本でいう、泊湾のはずである。
なぜ、日本本土に面した海峡に風力発電所があるのか?。人道支援はディーゼル発電機とナントカハウスと思ったが、ここ風力発電所だったでしょうか?。ニュースで見た記憶も無い・・・・・。いつの間にか、立派な風力発電所が出来ている・・・・・。風車は伊良湖(にある設備)と同じくらいの大きさでしょう。高さが数十メートル。近くで見ると、とても大きく見えるだろう。んー、人道支援の場合、(伊良湖などと同じく)重工製品?かなと思ったが・・・・。
風車近くには、建物らしきものも見える。日本の街とくらべてももはるか規模は小さい。建物も平屋の粗末なつくりのようだ。恐らく、かつて戦前は、泊と呼ばれ、多数の日本人が住む集落では無かったか。
現在、望遠鏡で街の様子を見るに、数十、数百程度の人口しかいない集落ではないか。道路も舗装が進んでいないような感じだし。港湾設備もほとんど見えない。漁船も見えない。埠頭のような設備は無い。国境警備艇のような、ロシア コーストガードの基地となっているようにも見えない。
↓ 海岸線のところどころに、白い崖の地層が見える。奥は、泊山だ。
ここ野付半島から見て、向かって左はガケになっているようだ。白い地層の崖が露出している。崖は、地層にタテジマが入っていて海に落ち込んでいる。断崖の白い地層が、まるで国後島に建っているビル群にも見えたがよく見ると違うのだ。
ドーバーのチョーク海岸のような感じだ。行ったこと無いけど(笑)。日本でいえば、千葉の屏風ヶ浦のような感じか。ドーンと断崖が落ち込んでいる。
野付半島から国後島まで最短で16キロ。ここから20キロあるかないかということになるが、実際にはもっと遠くに見える。自宅近くでいうと、相模湾と伊豆大島の距離とまではいかないが、その距離よりやや近いくらい。
伊豆と相模湾の距離は60キロだが、ここでは野付と国後は、泊山まで野付から40キロくらいの感覚。
風力発電所までも、30キロ以上はあるかなという感じ。16キロというのは、ネイチャセンター内の地図によると、砂洲が北海道に向かって突き出ている部分があり、そこから、野付半島の砂洲に一番近い所までの距離のことだ。
↓ 断崖が続く、南から西への海岸線。距離としては、25-30キロくらいか。
風力発電については、後日ネットで視ると、数年前にアメリカの企業が受注して建設したよう。国後島南部の重要なインフラ設備だろう。建設や運営に日本は関係していないようだ。すると、風力発電設備はGE、 WH製品か?分からない・・・・。
国後島の更に左には、先ほどまで滞在していた、知床半島の山も見える。先端のほうの山は、知床岳かな。雲がややかかっている。昨日見たが、ルシャ湾で知床の連山は切れて、標高数百メートルの丘、峠となる。更に先端に行くにつれて 再び知床岳に向けて標高を増す。
羅臼岳も先ほどは写真をうまり撮り損ねたが、ここからは、よく見える。
写真には、写っていないが、付近の山や知床半島の付け根、ここ野付から見て、左のチョンと△の形をした 斜里岳?、音根別岳?、海別岳?のピークも見える。例のホイップクリームをちょんと乗っけたとんがり帽子のような形の山だ。
↓ 羅臼岳の拡大。ひときわ高い。さすが、日本百名山のひとつ。形状が美しい。
半島先端の知床岳はよく見えないな・・・・・。
↓ 防潮堤の内側に、風景の解説看板が設置されている。
現在見えているのは、泊山を中心としている地域で、その右には、国後島の中部にある、羅臼山、更に北東にある爺爺岳も見える筈だが、この日は霞んでいて、全く見えない。
左の手前から、右の奥に向かって、120キロに渡って伸びている細長い島。地上からでは、その細長い島の形状すらよく判別できない。
↓ 望遠鏡はこんな感じです。道路の先に海。その遥か先に、国後島。