順番通り第1会場から見たのでは混むだろうと思い、先に第2会場から見学。その後第1会場へ。
 
  第1会場
 最初の展示は刻印の入った方形の石。つまり「仏足石」(薬師寺蔵)。混んでいてよく見ませんでした。続く壁面ガラスケース内の展示物も混んでいてよく見えません。
 その先に「正倉院の宝物」の展示がありました。11月3日までの期間限定の展示です。宮内庁が管理する財産のため、周知のとおり国宝指定は受けていません。現在、正倉院と一般に呼ばれる校倉造りの木造建築物「正倉院正倉」そのものは、宮内庁管理ながら国宝に指定されているのは、これまた周知のとおりです。
 本来、奈良の正倉院展で展示されるべき宝物なのだが、本展覧会のため東京に移送しています。「国宝 正倉院正倉」に伝えられた宝物を「国宝展」で展示するというコンセプトです。正倉院展と日本国宝展の共通の主催者である読売新聞社の関係で実施したのでしょう。
 「鳥毛立美女」(単に公式の呼称「鳥毛立女」と表記するのは、あまりにも惜しいので本ブログでは「美女」とします。)2幅の展示が目玉です。思ったようり大きく、大人の身長よりも大きい。色がはく落しているようで、実際は鮮やかな彩色がされていたのでしょう。元々は鳥の毛も付けられていました。
 第1会場では、入口近くの玉虫厨子(法隆寺蔵)の長方形ガラスケースや続く正倉院宝物の展示付近が一番混雑していました。
感想てしては・・・
 東京国立博物館サイトの「日本国宝展」の紹介ページに写真が掲載されていた「普賢菩薩像」。同博物館蔵なので、借りてきた展示物ではありません。いわば「プロパー」です。(笑)。サイトでは部分のみ、上半分しか掲載がありませんでした。サイトで見る限り、小さい作品かと思いましたが、思いのほか大きい。つかも下半分は象が描いてあり、「象さんの上」に乗っています。他の普賢菩薩の絵画や像もみな象の上の載っています。理由は・・・、普賢菩薩は象の上に乗っているものだからなのでしょう(と勝手に理解しました)。
 平等院の「飛天」も二体のみ展示がありました正確には、「雲中供養菩薩像」というそうです。平等院も修復が終わり、鳳凰堂の内部も公開されているので、二体のみ東京まで出張してきてくれたのでしょう。「二体だけならばよいよ。」と。ありがとうございます(笑)。
 鎧のジャンル。今回のテーマ「祈り」に即していうと、神社に古来、武運長久を祈願して奉納されたものがこんにち文化財指定されています。一番有名なのが、アノ「大山祇神社の鎧」でしよう。教科書にも必ずといってよいほど載っています。しかし、同神社からは、太刀がひと振りのみの出展。その代りというわけでは無いのでしょうが、大三島からも地理的に近い、世界遺産の厳島神社所蔵の鎧の展示がありました。
 昨年の大神社展でも大山祇神社から鎧の出展があるのかなと思いましたが、ありませんでした。今回もありませんでした。門外不出のお宝なので、よそでは展示したくないようです。「鎧はNGだけど太刀はOK。」といったところでしょうか。(笑)
 神社の宝物では世界遺産の「熊野速玉神社」が展示に積極的なようです。孤蓬庵(漢字一文字間違い)の次に行った京都国立博物館の平成知新館オープン記念の常設展「京(みやこ)へのいざない」でも、同神社所蔵国宝の展示がありました。
 神社、寺院によって博物館に協力するか否かの姿勢はかなり分かれています・・・展示を見る限り。ホンマモンの秘宝は出したくないですしね。会期の後半では、日御碕神社の鎧が展示されます。こちらもよく教科書に載る有名な鎧です。
 第1会場の出口付近に
「神功皇后坐像(八幡三神像のうち)」 三体あるうちの一体のみの展示。教科書にもよく載っている像です。

 11時頃に見終わりました。会場を出るときには、行列はありませんでした。昨日が国宝展開会後、最初の土曜日でしたが、あらかじめ混雑状況をサイトで確認したところ、さほど混雑はしていないようでした。
 日曜日の現在の待ち時間もおそらく「会場内は混雑しているが入場待ち時間はゼロ。」とサイトでは表示されているのでしょう。
 平成館1階の国宝展の紹介映像を見て、本館に移動しました。「近代絵画」のフロアでは、重要文化財の新たな展示はなし。売店横の部屋を抜け、本館二階に上がって、国宝室のみ見ました。「寛平御時后宮歌合」。文字が・・・読めません・・・・。(笑)