5月9日土曜日。

 20年に一度の式年造替記念 春日大社 国宝御本殿特別公開の参拝記です。「磐座」を見た後、一旦御本殿の「後殿」のエリアを出ます。改めて御本殿の正面にまわり、正面入り口の鳥居をくぐって御本殿の参拝に臨みます。前回の「式年造替以来20年ぶり」の公開とのことです。参拝する人で行列しています。
 社殿は高床になっており、四つの社は連結して建築されています。高床の下の基礎の部分というか、隣の社殿と連結する木壁には板絵が顔料?、染料?、漆喰?にて描かれています。虎?の絵が一番鮮やかで印象に残りました。あとは、獅子や平安朝を思わせる武士の姿などの絵があったと記憶します。(写真撮影禁止なので記憶違いもあると思いますが・・・・。)
 先に見た「磐座」はどこ(の社殿の裏)かな、と思いましたが、「磐座」の正面にあたる壁の絵は虎か龍かの絵だったような・・・。御正殿に向かって一番右が第一殿、その左が第二殿。この間の裏手に「磐座」が鎮座している筈ですが、正面からは覗い知ることはできません。
 正面には強い動物を描いて、裏手の磐座を守るという意味が込められているのでしょうか。絵は20年前の前回造替のときに描かれたそうです。色彩の剥落も無く、非常に鮮やかです。
 
 ↓ 特別公開のパンフレット。 Aの地点がこの記事で書いている御本殿正面の参拝場所です。

 DSC03779  「磐座」の実際の位置は違うと思います。真ん中付近でなく、もっと第一殿よりでした。
神秘性を高めるため敢えて違う場所を示しているようです。



















 御本殿の正門を出て、回廊の外に出ます。次に回廊に外壁に沿って御蓋山遥拝所への坂道を上がります。壁も板塀ではなく、築地塀であると説明にありました。確かに瓦を載せたような土で造営した塀です。木造の壁ではありません。
 いざ遥拝所に進んでみると実はは「何もない」。拝殿としての屋根があるのみで、その屋根下にお賽銭の箱が置かれているのみ。遥拝所の先には緑の林が広がっていて野原と林を拝むような感じです。林の先の山が御蓋山で春日大社発祥ともいえる神聖な山とのことです。

  ↓ 御蓋山遥拝所のイメージは、春日大社南門の近くにある別の遥拝所に似ています。

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 御蓋山 遥拝所を参拝した後は、回廊の外を壁に沿って下ります。再び回廊の中に門を入るとすぐ出口でした。出口は南門の近くで、もともとの特別公開時の受付の脇に出てくるようになっていました。

 特別公開の参拝を終えて・・・。磐座、遥拝所ともに古代の原始宗教の色合いが強いのではないかと思いました。いわゆる自然崇拝の一種です。外国語では「シャーマニズム」または「アニミズム」というのでしょうか。日本は多神教の国で八百万の神がおわして万物には神が宿ると信じられています。一神教とは考え方が異なります。ここでみられる石や山などの自然物に対する信仰は、シベリアのツングース族などに見られる自然崇拝とも共通するものがあるのではないでしょうか。広くいうと北方系「ウラル=アルタイ語族」のシャーマニズムの一種です。
 古代は建築技術が発達していなくて、昔の日本人は石、岩、山、川、海、森などを信仰していたのでしょう。その後、現代に見られるような神社建築が確立してからは、信仰としての神道は自然崇拝から神社の社殿にお参りする方式が広まっていったのかも知れません。
 現代科学技術の時代に生きる私達にとっては、自然崇拝は理解できない部分もあるかも知れません。ただし、信じるか信じないかは「じ・ぶ・ん・次第。」ではないでしょうか。

 ↓ 特別公開の記念品のお香。
   「平安古経展」のチラシの上で撮影。
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