平成27年12月12日(土)

 「春画展」 SHUNGA 「世界が先に驚いた」の会期末も迫って来ました。永青文庫に再び行ってきました。

 9月の連休から展覧会は開始されています。12月23日の天皇誕生日の祝日まで、3か月以上にわたる長期の展覧会も終盤です。
 展覧会の期間中は展示替えの関係で大きく分けて、前期と後期に、更に前期と後期も二期に分けて、合計で4期に区分することができます。
 10月に前回私が鑑賞したときは、前期の後半に、今回の訪問は後期の後半に分類できる時期に当たります。

 東京国立近代美術館の「藤田嗣治の展示」を見学した後、地下鉄で竹橋から早稲田へ。永青文庫へは、早稲田駅の「大手町側」出口からの方が実は近いのではないかと思います。地図をよーく見ると、そのように感じます。試してみてください(笑)。

 さて、私は、おなじみの早稲田の「後ろ側の出口」から地上に上がる。住宅、ビルの並ぶ街を抜けます。早稲田大学前の道路は通らないため、道もこちらのルート方が広くて歩きやすいです。ただ、歩道は無いので車には注意です。
 リーガロイヤルホテル前から、神田川方向への道を歩き、川べりへ。水神社の前の橋に出る。と、胸突坂の階段の上からは、春画展帰りと明らかにわかる人が下りてきている。なぜなら、「図録を持って」いるから。白いプラケースに入った図録を持った男性がひとりで階段を下りてきていた。10月に訪問したときには、在庫切れだった「春画展の図録の販売が再開されているようだ。

 と、私の後ろからも、カップルがやってきている。胸突坂の階段を登る私のあとを、ついてくるように歩いてきてた。コツコツとハイヒールの靴が私の背後で響く。カップルも永青文庫に来るようだ。階段を登り終わり、文庫の前へ出た。反対に、目白台の平地側(向う側)から永青文庫にやってくる人はいない。再び文庫の門を入る。文庫の建物から出てくる人が二~三人いる。皆、建物の前で写真撮影をしている。ちょっとした「撮影ポイント」です。
 文庫の建物の前にあんちゃん(若い男性係員)がいる。(前回来たときと同じように)門から入場して建物にやって来る人を一人一人チェックするようにこちらを見てくる。出口の前に設営されているテントには、ストーブがついている。はや12月の年の瀬だ。夕方、日没近くの時間帯となると寒い。テント内にいる人は二~三人。鑑賞を終えて休憩をしているのだろうか。休憩場所はこちらでどうぞ(笑)。
 と、建物前の係の人が大きい声を出す。「しゅんがてんの入口はこちらでーす。」

 ↓ この日撮影した写真。前回訪問時と比べて特に変わりません・・・。
   館内にチケットを切る係の女性が立っています。

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 チケット売り場の窓口(カウンター)には女性がひとり。今回も1500円を支払って購入。二回も来るならば、事前に前売り券を買っておけばよかった。「ペア券」を買っておけば、一人で二回来ることができた筈(笑)。
 展覧会入口の受付台に女性が一人。チケットをちぎってくれます。入口付近に行列は出来ていない。入場者も私一人のみ。コインロッカーの前で(預けるために)コートを脱いでいると、続いてやせた男性がやってきた。
 係の人にいつものごとく「四階に行くよう」に言われ、館内の階段を登る。と、二階の展示室は混んでいる。二階の展示室を見終わった人なのか「あれっ、ここでおしまいかな?」と言って階下に下りて行く見学者も。階段の途中、三階の例の倉庫の中のような展示室も混んでいる。文庫の建物外、敷地外や一階の入口付近では、あまり人はいなかった。なのに、展示室内は、どうしてこれだけ混雑しているのか?。とても不思議だった。

 四階展示室の前では行列ができていた。しかし、最前列でガラスケース(内の展示)を見る人の列のようで、別に展示室に入るたに並ぶ必要は無い模様。ゆえに、列を追い越して室内に入る。後ろの列から壁面のガラスケース内に展示されている絵を見る。
 四階は肉筆画コーナー。二列目からは人垣越しに見ないといけないため、やや距離が遠くて肉筆画の細密に描写は見えない。が、絵の様子は分かる。
 室内には「むっ」とする。暑い。熱気もすごい・・・・・・・。来ているセーターも脱ぎたいくらいだ。最初の展示作品、二番目の展示作品は、最前列がなかなか動かず見えにくい。「春画渋滞」と言うべきか・・・・(笑)。列の後ろを行ったり来たり。「見えないな~」と右往左往する。
 と、長持ち(以前からある、旧肥後領主・細川家のもの)のところ(ガラスケースが臨時に置かれている)に展示されてる絵がすいているのでこの作品を見る。なんと、狩野山楽の筆の巻物だった。作品は3場面ある。
 第一の場面 向かって右の展示品。
 男が一人。横に二人並んでいる仰向け姿の女が・・・・。ほぼ全裸。男は片方の女に肥大化したチ××をまさに入れようとしている。モロに赤くなった女性器。興奮して充血しているのか?。マ××のひだひだの中まで見えるようだ。マ××の毛もしっかり描いている。あおむけで両足を挙げている。
 第二の場面 中央の展示品
 男と女が一対一。女は同じくあおむけで両足を挙げている。男は女の足を持って、まさに「入れようと」しているところ。チ××は、現実にはありえないくらいに「でかく」て、「棒」はシワシワに描かれている。
 第三の場面 向かって左の展示品
 男が女のうしろ(お尻の方向)から入れていることろ。(既に挿入しているってコト。)しかし、現実にはどうしてもできない体位だ。

 これらの山楽の作品の前に女性の二人か三人組の見学者がいる。彼女達は、小柄だ。まじめそうな感じの女の子。「うわあ~、二人並んでいるよ。ヤバイヨ。ヤバイヨ。」とのご発言。後ろからの「ありえへん体位」の絵については「明日(あした)の方を向いてる~。」。すると「いや、明後日の方って、感じっ。」ともう一人の子がツッコミ。そしてお互いに『笑』。

 と、日本人の男と外国人の女(欧米系)の連れがいることに気付いた。春画展で、初めて外国人の女性を見た。女性は金髪ではあるが顔立ちや体型からして多分スペイン、南米系のようだ。身長は高くない。彼女は山楽の絵を見て「Strange」と一言、感想を言った。直訳すれば「奇妙だ」であろう素直な外国人の感想ではなかろうか?。
 この女性、日本語もある程度できるようで男と日本語で感想を言ったり、英語で絵を見ながら春画の場面の「実況中継」をしている。

 「春画展」には「世界が先に驚いた」とのキヤッチフレーズ(副題)があるが、どのように世界は驚いたのか?
先年開催されたロンドンの大英博物館での展覧会が大きな反響を呼んだことも、指しているのだと思うし、海外では一定の評価を得ていることも理由のひとつであろう。
 
 「驚いた」とは、外国語ではどのように表現するのだろうか?。英語で言うと「Amaze」、「Grate」なのか?。「Beutiful」、「Exiciting」なのか?。それとも「ワンダフル」か?。どの表現かと思っていた。が、案外、彼女が一言発したように「Strange」なのかもしれない。
 例えば、キリスト教文化の国の外国人にとっては、理解できないだろう。日本人の多種多様な価値観、信仰については。ある意味日本は変態でも「何でもあり」です。この日には展示がなかったが、「放屁合戦」もあり、いいろあります(笑)。
 更に、別の外国人女性を展示室内で見た。小柄なアメリカ人(アングロサクソン系)のようだ。彼女は、さっさと展示品を見て、部屋を出て行ってしまった・・・・。実物を見ても興味がわかなかったのかも知れない・・・・。

 次の展示だったか、坊主が布?隠れた画がある。二順目くらいに見ると近くの女の子グループが 「あれ 男はどこにいるの?」「袋に隠れているんだよ。」「え~隠れてるの~?? ワカらなーい!!」。
 男は着物をかぶり、というか袋の中に入り、チ××だけ出して、上から女がのっかている。女は坊主頭。オキテを破った女性の僧侶なのか?。僧侶といっても女は女です。「破戒の尼」かと思った。


 長谷川等仙の肉筆画もあった。あの、モロに股を開いて性器を見せていた女性の巻物。10月に来たときも見た等仙の作品であるが、展示場面が変わっていた。今回の展示場面は、女性器をあからさまに見せつけるのではく、着物を着たままうしろから、男がチ××入れていたり・・・・。背景が茶色なので 外で行為をしているような感じだ。場面は、外で性交していたり。人間や外の草木、土の色彩が美しい。
 と、三人くらいの女の子の見学者のグループがいる。(山楽の作品の前にいた女の子だったかな?)。三人のうち、二人は背が低く、一人はやや背が高くて黒い服を着ている。皆まじめで、おとなしそうな子のグループだ。皆さん私のタイプです(笑)。
 「うあ~」とか「あれ、××だよね~」などと指しながらあれこれ言っている。大学生くらいの年齢で、まだ19歳20歳くらいの年齢ではないか。
 「狩野派作」の巻物の絵も。後ろから男が入れている場面が。女性の尻が丸見え、しかも女性ならではの大きいおしりが強調して描かれている。

 改めて見てみると、リアルに男の性器も女の性器を描いている。女の子たちの会話「ちゃんと(女の)毛も描いているね。」
 
 四階の肉筆画の展示を更に見ていきます。