2017年2月某日 「日本画の教科書-京都編 栖鳳、松園から竹喬、平八郎へ-」 鑑賞2

 2か月ぶりに山種美術館にやってきた。続いて展示室を見ていく。
 重要文化財のもうひとつの指定作品 村上華岳筆「裸婦図」は奥の壁の右手に展示されていた。なぜか華岳を私は「麦僊」と混同してしまう・・・・、何故でしょう??(笑)。 

↓ 今回の展覧会のチラシの上の部分と以前(平成27年8月)、本館で購入した「裸婦図」の絵葉書。
 写真の右上は、松園の作品だった。

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  「裸婦図」の説明には「平成26年に重要文化財に指定された。・・・・」とある。タテ1.5メートルはあろうかという大きな絵。二年くらい前に、東京国立博物館に展示されているときに見た。平八郎の「漣」を見た前年だったかな。撮影は禁止なので、画像は無い。
 「裸婦図」は全体的に茶色の絵で、ふくよかなエクゾチックな容貌の半裸の女性が印象的。作品が大きいので、半裸の女性の乳房と乳首がとても目立っていて強調されている。半円形の丸い乳房である。
 説明によると、インドのアジャンターかエローラの遺跡に書かれた女神とダヴィンチのあの「モナリザ」のモデルの女と背景を思わせる、という意味の解説だった。この作品の後、華岳は女性の姿を描くことは無かったそうだ。
女性が腰をかけている横には、蓮の花が描かれている。仏教画のようでもあるし、モナリザを手本とした西洋の女性を表現したようにも見える。インドを代表する東洋と西洋、そして自国日本を融合させたような作品だった。この作品は大正時代前期の作なので、まだ華岳は若い時期の作品。理想の女性をすでに表現し切ってしまったのでしょうか。
 続いていくつかの作品展示があり、麦僊の「香魚」という作品があった。つまり鮎のこと。数尾のおいしそうな、とれたて?のみすみずしいアユがザルに盛ってある絵。初夏、6月に釣り上げたアユの写生画であろうか。

↓ (既出)館の外に掲示されていたポスターの部分。
   右に重要文化財指定「斑猫」の写真が小さくある。しかし、現物は大きかった。
   左、上村松園の「牡丹雪」。
   下、平八郎の「筍」の部分。

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 続いて、コーナーを曲がり、展示室を見ていく。平八郎の作品は、魚の絵があった。「鮎」。数点の展示があったが、あの重文に指定された「漣」のような抽象画のような作品ではない。先に展示があった「桃と女」のような実物画だった。均一ではないにせよ、あの「~~~」が続く「蒼い波の絵」ではなかった。
 順路の最後の方に、上村松園の作品があった。遠くから見ても、目立つ、一際色彩の美しい絵だからすぐにわかる。着物を来た優美な女性の絵だった。

 ↑ 上の写真の左が上村松園の「牡丹雪」。戦時中、昭和19年の作。
 説明文にだったか「国威発揚関連の展示会に出品」されたとあったような・・・・。戦時中、画材の入手が困難だった時期なので国策協力は不可欠だったようだ。
 今回展示されていた松園の作品は、「ペパーミント」のような着物が印象的な女性の絵だった。

 展示室の最後のゾーンに、日本画の材料の展示コーナーがある。この周囲の壁面には松園の息子、松篁などの作品展示があった。
 日本画の材料については、本館ではいつも(この場所に)展示されているようなのだが、ニカワの材料あり、鉱物性の材料あり。貝を材料とする白の画材あり、特に紺などのブルー系の材料は鉱石だし、黄銅鉱?も使用しているようなので戦時中は特に入手困難だったのではないか。
 もう一度、展示室の最初の部分に戻って来て「斑猫」を再度見た。駈足で10時35分過ぎに鑑賞を終えて外に出た。10時15分くらいに来たので、20分くらいの滞在であった(苦笑)。 
 1階の映像コーナーでは渋谷区の他の博物館、美術館を紹介していた。ちょうど国学院博物館を紹介しているシーンであった。前回も見たような記憶がある。近隣の館同士で連携しているようだ。

 恵比寿駅へ美術館から坂道を下って歩いた。寒い日なのであるが苦にならず、かえって歩きやすい。体が温まった(笑)。