平成29年の4月から開催される 、特別展「茶の湯」。

 2/18(土)に東京国立博物館の特別展「春日大社 千年の至宝」や常設展(総合文化展)を鑑賞した際に、本館などにパンフレットが置いてあった。開催まで、あと二か月足らずに迫っている。
 平成館の「春日大社 千年の至宝」会場の出口に置いてあったかは、分からなかった。天皇・皇后両陛下のご来場とのことで、出口付近に人が滞留して混雑していたためパンフレット置き場は確認していない。

 特別展「茶の湯」のパンフレット(以下「パンフレット」とこの記事では呼ぶ。)によると 国宝に指定されている「曜変天目茶碗」のうち「稲葉天目」が出品されるのだ。静嘉堂文庫美術館の所蔵。パンフレットには、その写真も掲載されている。4/11の開催初日-GWの終わる5/7までと比較的長い期間の展示だ。

 昨年以来、「曜変天目茶碗」に関するテレビ番組も「複数」放送されたし、関心も高まっていると思われる。ちなみに、私も番組を「複数」視聴した。が、「曜変天目」について、これ以上の言及はヤメておく(笑)。
 
 ↓ 静嘉堂文庫美術館の展示室内の拡大。外の庭から撮影したもの。2015年11月に管理者が撮影。

  写真に写っている「上部が円筒形の頑丈なガラスケース」の内部には、黒っぽい「茶碗」がある。その茶碗の内側にはキラキラと輝くコバルトブルーのプチプチの丸い紋様があった・・・・・。これが、かの・・・・・(伏字)です(笑)。

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 藤田美術館の「曜変天目茶碗」は展示されないようだ。(パンフレットには言及無し。)代わりにといってはなんだが、同館所蔵の別の作品「交チン(文字が表示されない・・・)大亀香合」が出品され、写真も掲載されている。藤田傳三郎が死の直前に落札させたという極上の逸品だ。以前サントリー美術館で開催された展覧会でも出品されていたので私も現物を見ることができた。

 大徳寺龍光院所蔵の「曜変天目茶碗」も出品し、ドーンと特別展「茶の湯」を開催する!!、とはいかないようだ・・・・(当たり前だが・・・・・)。

 冗談はさておき、パンフレットには出品が決まっている(というより、公表している)主要展示予定品の写真掲載がある。
 同じ大徳寺の塔頭 孤蓬庵(漢字一文字が間違いか・・・・・・。)所蔵の「大井戸茶碗 銘 喜左衛門」が出品される。井戸茶碗は、朝鮮半島由来の日常使用する簡素な器と知ったのは、2014年秋に開催された「日本国宝展」でのことだった。
 国宝「志野茶碗 銘 卯花がき(漢字が出ない・・・・。)」は、2015年12月27日に日本橋にある三井記念美術館の企画展、開館10周年記念「三井家伝来の至宝」で見たことがある。

 国宝「油滴天目茶碗」 大阪市立東洋陶磁美術館 所蔵は、パンフレットには記載が無いが「東京国立博物館ニュース 2017年2-3月号」には出品されるとの記載と写真掲載がある。同じく2015年12月27日に日本橋にある三井記念美術館の企画展、開館10周年記念「三井家伝来の至宝」で見たことがあるし、昨年の特別展「禅」in東京国立博物館で見たばかりだ(笑)。

 青磁では、アルカンシェール美術財団蔵 国宝 青磁下蕪花生の展示がある。2014年10月12日に当時改装オープンした東洋館に展示されていたときに見た国宝の青磁と同じではないだろうか?。写真もピンボケしているし、よく覚えていないし忘れたが・・・・(笑)。当時、展示室内は撮影可だった。

 茶席飾として、南宋時代の絵画「紅白芙蓉図」も展示される。この1月に見たばかりです(笑)。
 ↓ 2017年1月に管理者撮影。

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  1月に展示されたとき「紅白芙蓉図」は「臨時全国宝物取調局の活動-明治中期の文化財調査-」のテーマであった。今度は「茶の湯」での展示だ(笑)。

 今回の特別展「茶の湯」において、国宝の茶碗で展示されない物は他にもあるようだ。
 長野県服部諏訪にあるサンリツ服部美術館所蔵 本阿弥光悦作「白楽茶碗 銘不二山」 。昨年2016年に同館で開催された特別企画展「禅宗と茶の湯の美」の後期の展示で展示された。
 サンリツ服部美術館の入口にも「白楽茶碗」の写真が掲示してあった。さすがに貸し出しは不可能であろう・・・・。私は前期に展示された「国宝 可翁筆 寒山図」を見たが、後期は訪問できなかったので実物は見ていない。次回、諏訪を訪れるときに鑑賞することとしよう。
 相国寺承天閣美術館所蔵の「たい皮天目」(字が出ない・・・・。)は、特別展「禅」in東京国立博物館で見たばかりだ。さすがに今回「茶の湯」では展示が無い模様・・・・・・・。以前にも書いたように所蔵する承天閣美術館で私は見ることが出来なかったので、特別展「禅」でリベンジしたのだった(笑)。

 「茶道」は現代、特に戦後の日本社会では女性がするものというイメージがある。しかし、明治維新以後、いわゆる戦前の社会では男性が嗜むことが多かった。よって、昔の政治家や実業家はこぞって茶道具を収集していた。買い求めた先は、旧大名や旧公家の華族達であったろう。その収集品は現在、財団法人などの美術館、博物館の所蔵になっている所も多いだろう。よって、それらの美術館、博物館でも「茶道」に関連した特別展、企画展が開催されることも多い。東京国立博物館に所蔵品が寄贈されているのは、有名な実業家(電力の鬼) 松永安左エ門や三井の大番頭で男爵を授けられた益田孝などだと記憶する。
 よって、重要な文化財としての茶道具類は現在、分散されて所蔵されていることも多い。他の館から借りて展示することは交渉に時間がかかるし、なかなか大変で困難なので、展示品が限られるのは仕方無いですね。