2/18(土)に東京国立博物館

 特別展「春日大社 千年の至宝」の会場に行く前に常設展(総合文化展)を鑑賞した。

 敷地内に入ってから、このブログの写真用に「特別展の立看板」を撮影しようとした。しかし、普段は芝生の植え込み付近に設置いてある「立看板」が無いのだ・・・・・。あれ、おかしいな、と思いつつ、本館に歩く。本館の外壁にも特別展の懸垂幕はかかっていない。
 先に、本館を見ることにした。ある程度、時間があるため本館の総合文化展を見てから、廊下を伝って平成館へ行き、その後平成館を出てから、平成館外壁や付近の特別展の告知看板をプログ用に撮影してから、本館の玄関にもどって、この日は20時閉館であるから、17時で特別展が閉まった後にある程度総合文化展を見る予定であった。

 二階の展示室をざっと見てから、一階に降りる。近代の展示室に入る。

 特に注目したのは陶磁器の「台付鉢」だ。なるほど、鉢の下部に台が付いている。
 褐色の釉薬が施しされている「褐釉」なであり、焼き物の「蟹」のお姿が「貼付」されている。

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 これこそ 初代宮川香山 作 「褐釉蟹貼付台付鉢」。重要文化財指定。
 かつてサントリー美術館で開催された、宮川香山の回顧展では展示された。しかし、所蔵するここ東京国立博物館では見たことが無かった。もう一個、初代宮川香山 作の重要文化財指定作品があって、タテに長い壺であった。もう一個の重文作品は、見たことがあった。

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 ↓ 裏面。 棚に飾って正面から、カニを鑑賞できるように制作したのでしょうか。

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 蟹に向かって「左」から撮影。
 蟹の足はシンメトリーの動きではなく、向かて左に足が出ている。体が右を向いている。
 

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 蟹に向かって「右」から撮影。
 「まるで生きているように」という表現がぴったりの蟹の工芸だ。
 蟹は「ワタリガニ」と私は思いますが、違うでしょうか?。
 

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 「ガザミ」ともいうかも知れませんが・・・・。冬のこの季節、カニといえば、タラバガニやズワイガニと思いますが、夏の時期にカニ料理といえば「ワタリガニ」と思う。値段も比較的手ごろなので、カニ料理といえば「ワタリガニ」が出てくることが多いのではないか。
 ワタリガニは日本の海の浅瀬などに多く生息していると思うので、食用のカニといえばまずはこの「ワタリガニ」を指すのではないだろうか。甲羅の色も深い緑色で、この作品の蟹の色と似ているし。
 ということで「ワタリガニ」断定(笑)。  
 
↓ 鉢の上から見たところ。鉢の内側は、褐色ではなく深緑色の釉薬が多いようだ。
  蟹は、足を鉢のフチに引っかけて、リアルな動きまでも再現されている。
 奥のガラスケースにはね近代工芸としての刀が展示されている。

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 重文指定の鷲の置物。鈴木長吉 作「鷲置物」
 背後から撮影。近代工芸品の重文指定作品が並んで展示されている。
 すごいです(笑)。


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 鈴木長吉 作「鷲置物」については、最近展示されていることが多かった。以前は高村光雲の木像「猿」が展示されていることが多かったように記憶しているが。

  「洋画」部門については、浅井忠の作品が展示されていた。重文指定作品を所蔵しているが、今回は展示が無い。個人が博物館に寄贈した作品を展示していた。


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 ↓ 作品の解説。「少女と犬」
  佐倉藩の生まれだったのですね。父は佐倉領主、堀田家に仕えていたそうで。昨年訪問した、佐倉城跡にある石垣と歴博を思い出した(笑)。
 忠、本人は、江戸詰めの家の生まれで、その後佐倉に居住したことがあるでしょうか。
 今回はサイズの小さい作品が多く、将来どれか重文指定になりそうな物はあるのかな、と考えたが、よく分からない(苦笑)。

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 特別展「春日大社 千年の至宝」にちなんでか、神鹿の工芸品の展示があった。

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 竹内久一作。木造の鹿。春日大社の鹿を思わせる。
 作者は奈良で古彫刻の勉強をした、と作品説明にあるため、奈良 春日大社周辺に鹿さんをモデルにしたと推定される。(あくまで、個人の感想。)

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 ↓正門前のチケット売り場の前には、「展示替情報」の告知ボードが設置されていた。
   (既出写真)。

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 今週2/14-2/19(日)は、国宝指定の鎧が4点勢揃いした。特別展のパンフレットには「甲冑そろいぷみ」と告知されている。まさに「神週」であった(笑)。
 「神週」は特別展のパンフレットにある「甲冑そろいぷみ」と春日大社は神社で神様を祀っているため「神」とを引っかけて考案した造語だ。他にも同様の表記をしているサイトもあるとは思いますが、あくまで私個人でも考えたフレーズだ(笑)。