2019年4月29日 特別展「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」 鑑賞2(と安祥寺 新指定国宝 拝観)  京都国立博物館

 1年前の4月は、「池大雅」の特別展。そして、昨年の秋は特別展「京のかたな」。それ以来の訪問だ。
ロビーに入ると比較的、すいている。昨年の秋の「刀剣女子」の熱気は無い・・・。展示室は1階から見る。通常は「3階から見るように」言われるが、いつも1階で「時間が無い 無い!!」とせわしく見ているので、今回は1階から先に鑑賞することに。 
 1階の天井の高い、吹き抜けのスペース。先程、時別公開で拝観した安祥寺所蔵の今年(平成31年度)新規指定(答申)の国宝の仏像「五智如来坐像」2体が展示してある。「国宝」の表示になっている。先に東京で3体見た。京都で2体、合計して5体すべてを拝観した。坐像で、蓮の花のような模様を施した円形のような台にのっかっている。台坐は彫刻がほどこされているので、厳密には、円ではないのだが。
 その他の広いスペースには同じく仏像の展示がある。

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 1階の奥の展示室に。坐像が展示してある。歴代の時宗の上人様の木像である。展示は、真教上人の木像がが中心のようだ。特別展のパンフレットにも画像が掲載されているし。
 時宗を広めた功労者として、著名なのであろう。遊行寺を相模の国、鎌倉郡(のちの藤沢の宿場町付近)に開創した呑海上人の像は無かったと思う。藤沢の遊行寺宝物館で、呑海上人の話を聞いたことがあるもので。

 館内の表示には「第4章」 「歴代遊行上人と遊行 時宗の広まり」と第5章「時宗の道場とその名宝」と書いてある。しかし、展示リストには、章や展示テーマは書いていないので、分かりにくい。

 1Fの壁にあった大きなパネル。上に真教上人坐像の画像が掲載されている。
 
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 上人の坐像では、広島県のお寺の所蔵品も展示されていた。常称寺と西郷寺である。現在、本山のある神奈川県の蓮台寺や京都のお寺の所蔵の像も展示されている。神奈川や京都のお寺に所蔵されているのは、わかるが、どうして広島県のお寺の所蔵なのか?。常称寺と西郷寺広島県でも尾道市のお寺である。海上交通の要衝で、商業の栄えた尾道では、時宗も広く信仰されたのだろうか。

 ついで、南側の例の広い部屋に。展示室に入ると長い平ガラスケースに絵巻物が展示されている。入室してすぐに「人が少ない・・・・。」と感じた。展示室内には、私以外に2人くらいしかしない。すらっとした主婦らしき女性の観覧者が私の順路の前に一人いて、あともう一人のみ・・・。更に、紺色の制服姿の女性看視員が1名・・・・。これほど空いている特別展は、ここ京都国立では初めてである・・・・。1つの展示室に渡しと看視員を含めて4名くらいしかいない。
 時宗と京都はその発祥、布教などの歴史的経緯では密接な関係があるが、現代においては「関東が本山の宗派」であり、寺院の数が多い禅宗や浄土真宗でもないので、マイナーであることが動員入館者にも影響しているようだ??。
 ガラスケース内の絵巻物は、浄阿上人絵伝や重要文化財「遊行上人縁起絵(金光寺本)」。それぞれ、16世紀、14世紀の古い絵巻物であるが、絵の彩色は鮮やかだ。街や村落を布教して歩いている様子の横に長い絵巻物である。
 
 1階を順番に展示を見学していく。
 有名な後醍醐天皇の肖像も展示されていた。昨年、展示室内には、私以外に1人と紺色のスーツの看視員1名が廊下側に座っているくらい・・・。昨年、藤沢の遊行寺宝物館で、見たのだが、もっと人はいた、あのときは。「限りなく国宝に近い重要文化財・・・・」という解説だったのに、ここ京都でのせっかくの特別展であるのに、鑑賞者が少ない(別の時間帯や日にちでは、混雑していたかもいれないが・・。)。
 次いで各地のお寺の所蔵の文書、道具類、仏像、仏画の展示がある。阿弥陀如来、地蔵菩薩の仏像が多い。よって、本尊などこれらの仏像を信仰していたのであろう。

 次いで、係員にいつも言われるように「三階に」行くことにした。すているので、エレベータで昇る。
 三階に来ると展示が始まる。
 
 入り口ケートの通過時から入館者が少ないと感じていた。入り口付近では、人がいないので入館後、すぐに振り返って撮影できた。今までは無かったことだ。
 
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 平成知新館に歩いたときも入館者は少なかった。
 ツツジがきれいだな~。

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