開館60周年記念「コレクションの歩み展」 鑑賞1 大和文華館  2020年7月(新型コロナ感染症流行下)

  近鉄奈良駅から電車に乗って移動した。学園前駅で下車した。前回来たときに覚えたので、ホームから階段をおりて南口の改札を出る。駅前のロータリー広場は、ガランとしている。その先には帝塚山学園の校舎がある。この朝、奈良に行ったときは、ここで制服姿の生徒がおりていった。部活に行くのであったのだろうか。休日の昼のこの時間帯は、生徒が誰もいない。本来は、夏休みの時期であるが、コロナの休校の影響で一学期の授業はおそらく続いているだろう。

 駅前から坂道を下り、不動産屋の角を曲がると、目線の先に大和文華館の看板が見える。駅から門までは私の足で徒歩5分とかからないくらい。大和文華館に到着した。

 私に先行してあるいている中年のおっさん(俺もそうなのだが)がいた。そのおっさん、実は駅前広場前の赤信号を無視をして、道路を渡りずんずん坂道をおりて歩いて行ったのだ。学園前駅を利用したことのある人は知っていると思うが、駅前広場と道路を挟んで、反対側に交番があるのだが、おまわりさんがいないことをいいことに渡っていったのだ・・・。「この人も(俺と同じく)大和文華館に行くのかな」と思った。直感で
 おっさんは案の定、大和文華館の門まで来ると、展覧会の看板を撮影して、門を入って行った。チケットを買い、坂を登って館に歩いて行った・・・・。

 俺は、門の脇にある展覧会の看板は撮影しないでチケット売り場の建物に歩みを進めた。
 広い駐車場には、数台の車が停まっている。前回は「1台しか停まっていない」と記事に書いたが。
 チケットを購入して丘の坂道を歩いて登る。曇天で蒸し暑い。汗が出るよ
 
 美術館の建物まで坂道を登る ↓ 坂道の途中に咲く白い花。
 ヒルガオのようなと思ったが、説明には「ムクゲ」とあった。 


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 大和文華館の花咲く庭園を「文華苑」という。案内図によると撮影したポイント付近には、「スイフヨウ」の花が咲いていて、7月-8月はシーズンて゜白い花が咲くようだが、わからなかった。見る限り、撮影した花はスイフヨウではないような。ほかに花は咲いていなかったと思うが、わからなかった。

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   ↓ 建物が現れた。蔵屋敷のような建物だ。壁は黒か緑のなまこ壁の模様が入っている。
    改めて見ると入口玄関付近には、展覧会の告知看板は無い。
    大名屋敷の通用口??のようであるが、自動ドアで入る。

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 遮光ガラスになっているので、外の眩しい光を遮断し、内部は適度な照度になっている。 

 検温は無かった。建物に入っても人はいない。向かって、右手の奥に売店があり、商品が並べてあるか゜、奥のレジの係員が1名いるだけだった。

 12:45過ぎに入館する。お昼休みの時間帯なので、検温は実施する職員がいなかったのかも。音声ガイドの貸出しは、(コロナの影響のためか??)無かった。
 ガラス張りの通路を歩く。数名の来館者の姿がある。展示室の正面入り口の大きなガラスの自動ドアをヴィーンと開ける。
 正面に独立した島状の設置された三個のガラスケースが「三連」で並んでいる。
 今回の展覧会の案内を読むと、これら正面の独立ケースは60年前の開館時はなかったという。
 当時の「開館案内」の展示がある。記載されている入館料は50円だ。この日の入館料は630円である。60年前とは「隔世の感」がある。

 前回2017年当時の訪問記事でも書いたが、各地の博物館、美術館の特別展、企画展では展示リストに「大和文華館 蔵」と書いてある文化財が少なからずある。しかも、ここ大和文華館は他館への貸し出しにも積極的である。特に所蔵文化財が限られる民間の美術館は、他館への所蔵文化財の貸し出しを行わない傾向がある。特に国宝や、有名に所蔵品はなおさらである。メインの展示文化財を貸し出ししてしまうと、公立の施設ならばともかく民間の美術館では、来館者数にも影響があるからであろう。
 対して、大和文華館は他館へメイン所蔵品の国宝など文化財の貸し出しを多く行っている。
 2014年の東京での日本国宝展には「寝覚物語絵巻」が出品されていた。
 2015年10月京都国立博「琳派展」では、尾形乾山の工芸作品(香合、火入など)が多数展示されていた。
 前回2017年の訪問は芸大美術館での「雪村展」に行った二週間後であったが、メインの展示作品は大和文華館の所蔵作品だった。今回の展示リストにも雪村の作品が展示されている。
 2017年秋の京都国立博での特別展「国宝展」にも「寝覚物語絵巻」と別の国宝が交互で出品されていた。
 何といっても、特筆すべきは昨年(2019年)秋の京都国立博物館で開催された 「特別展 佐竹本三十六歌仙 において、メインの展示作品が、ここ大和文華館所蔵の 重文 「小太君」であったことであろう。
 展覧会ポスター、チラシなどの露出媒体のメイン写真もこの 「小太君」であった。 国立博物館ではなく、同じ関西地区の民間美術館から貸出しされた作品が、天下の国立博物館の特別展のメインを張るとは、すごいことです。いっそのこと、ここで開催してもよかったのでは?、思うのは言い過ぎかな?。
 大和文華館は、日本の美術館において大変重要な位置を占める館である。

 大和文華館の説明では「・・・当時近畿日本鉄道の社長であった・・・・・によって、・・・・昭和21設立され、実際の開館までは14年の準備期間を要し・・・」とある。「・・・現在では国宝4点を含め・・・・」多くの文化財を所蔵していますという解説。敗戦直後の設立から、14年後に開館して今年で60周年である。
 
 最初、順路の表示と逆に見てしまった。順路は「ロ」の字状の展示室を反時計周りに見るようになっていた。
 最初の壁のガラスケース内には埴輪の展示がある。次いで、国宝「一字 蓮台 法華経」の展示がある。
 その先に、国宝「寝覚物語絵巻」が展示してあった。
 60年前と同じ展示構成を再現したそうだ。所蔵品を時代を追って展示しているようだ。

  入館者は、「ロ」の字の展示室の右半分のスペースに、10~15名くらいだろうか。前回来たときよりも、入館者は多い。