良月(りょうげつ)の たび日記

神奈川県 湘南地区在住。折口良月(おりぐち りょうげつ)の神奈川、東京、静岡、山梨、長野など関東近郊地域への行楽、外出。美術館、博物館めぐり。その他国内旅行などお出かけの記録。

東京国立近代美術館

 

東京国立近代美術館展示作品 和田三造 「南風」 平成30年重要文化財指定

 2018年2月 常設展  鑑賞 東京国立近代美術館

 2018年、平成30年は2月に入ってからの今年最初の美術館訪問として東京国立近代美術館に行った。
 その日は、第一日曜日、つまり東京国立近代美術館の常設展示の無料観覧日だったからである。その日にネライを定めて行ったのだった

  その時の記事は既に書いた。4階のハイライトの展示室内には重要文化財指定作品として安田靭彦「黄瀬川陣」、その他の展示があった。同じ4階のフロア、廊下を挟んで隣の部屋には 和田三造 「南風」の展示があった。
 このたび、新聞で見たのだが、和田三造 「南風」が国の重要文化財に指定されたのだ。
 あのときの訪問時は重要文化財に指定されていない作品なので「まあ、ええやろ」と撮影はしなかった。
教科書にも必ずといってよい程写真が掲載されている作品だし、ここ東京国立近代美術館での公開頻度も高い。以前も見たことがあるし、そのときに「作品の画像撮影はしていたかな。」、と思って撮影しなかったよ。
 今回、「重要文化財指定」の記事を読んで仰天した。(ちょっと、大げさかな・・・・。)
 私が保管している画像を見ても 和田三造 「南風」は保管が無い・・・。撮影していなかったかな・・・・。
 次回、鑑賞する機会があれば、撮影したいと思う。(撮影可能であることが前提であるが。)
 

 2月に行ったときの東京国立近代博物館の建物外観。↓ 

DSC03362

 4階の「ハイライト」の展示室には、 おなじみの「金蓉」 安井曾太郎 筆 の展示もあった。画像データを調べてみると、以前撮影していた・・・・・。この美しい女性、小田切峰子という女性モデルに魅かれてしまうボクがいたのだよ。いつも、きっと。鑑賞するたびに(笑)。
 

DSC03356

  「金蓉」と異なり、「南風」はかつい筋肉質の男がモデルなので意図的に、いや無意識の意識で撮影をしなかったのかも・・・・。ああ・・・・。


2018年2月 常設展 鑑賞(第一日曜 無料観覧日) 東京国立近代美術館

 2018年2月 常設展  鑑賞 東京国立近代美術館

 2018年、平成30年、2月に入ってからの今年最初の美術館訪問である。1月は特にどこにも行っていなかったのだ。
 この日は、第一日曜日、つまり東京国立近代美術館の常設展示の無料観覧日である。その日にネライを定めてにやって来たのだ。地下鉄竹橋駅で下車して、美術館への坂道を歩く。

 快晴ではあるが、寒い。とても寒い・・・・。しかし、抜けるような青空だ。去る1月の末に降雪があり、都内にも積もった。平日の午後の積雪だったので、都心部の交通が大混雑したことは記憶に新しい。更に2月に入ってからも降雪があった。観測上では1cm程度であったようだ。が、すぐに溶けて残ることは無かった。1月の降雪の記憶があまりに残っていたので、積もると思ったが、実際はほとんど積もらなかったのだ。
  入口の看板ではこの春開催の「横山大観展」の告知もあった。春、桜の咲くころに再びボクはここにやって来るぞ!!。

DSC03361

  東京国立近代博物館の建物外観。奥の国立公文書館は、日曜日でお休み。特別展以外の展示期間においては、日曜日がお休みなので、東京国立近代博物館の無料観覧日と公文書館を「無料セット」で訪れることがなかなか出来ない・・・
 壁の影になっているところ、、わずかに1月末の雪が残っていた。確実に2月の雪ではない筈。↓ 

DSC03362

  企画展の鑑賞は割愛して、常設展のみを鑑賞した。エレベータに乗り、4階の展示室に行くのはいつもと同じだ。4階の「ハイライト」の展示室に入る。人は10名くらいだろうか。シーンとした静寂の空間が広がっている。
 黒服の看視員が2名立ったている。この美術館の常設展示室は、撮影禁止のマークがある作品以外はフラッシュ無しなどの条件のもとに原則撮影可能。あまりにシーンとしていて、撮影をする人がいない。カメラの電源を入れる音さえ響いてしまうくらいの静寂だ。念のため看視員に確認して、カメラの電源を入れた。
 
 「麗子像」幼年期の肖像画。昨年の11月、といっても2か月少し前だが、ふくやま美術館で「16歳の麗子像」を鑑賞した。最後の麗子像で同館では一番お値段の高い作品と説明があった。最後の麗子像である理由は、直後に劉生自身が亡くなったから、であった。なお、重要文化財指定の「麗子像」は東京国立博物館の所蔵。
 ↓ 作品の上部、右から左に「麗 子」と漢字が書いてある。
      鏡に映った??、やんちゃな時期の子どもの麗子像かな?。

DSC03355

 ハイライトの日本画展示ガラスケース内には安田靭彦「黄瀬川陣」の展示があった。
 1年半前、つまり2年前の春に開催された「安田靭彦展」で展示があった。現在において、安田靭彦作品唯一の重文指定作品。「黄瀬川陣」を鑑賞するのはそれ以来、2回目だ。

DSC03354

 左の「義経」の屏風の描き方にはスペースがたくさんあいている。地面に打ち込まれた杭、更に左の地面の紅葉した葉っぱといい、なぜか「秋日」、つまり義経の落日を感じてしまうのだ。
 晴れ晴れとした兄弟の対面の場の筈なのに、のちの悲劇的な彼の運命を暗示しているかのように。

DSC03353

 おなじみの「金蓉」 安井曾太郎 筆 の展示もあった。昭和9年、1934年の作品。
 解説文は以前と同じだった。「・・・モデルは、日本人で満州(当時)のヤマトホテルに勤務していた小田切峰子という女性をモデルに描いたという。 女性の左肩の部分が通常あり得ない姿で描かかれているそう。」という意味の文章だった。
 うーん、確かにそうだ。肩を下げたような、遠くから見るとバランスがとれているような構図。

DSC03356

 個人的には当時、曾祖父の一人は満鉄に勤務していたし、この前亡くなった祖母は当時満鉄の社宅に住んで現地の小学校に通っていたので、何となくその時代を感じるのだ。
 
 4階の展示室を見たのち、いつもの如く3階へ。戦争画の展示室に。2015年の冬に開催された「藤田嗣治 戦争画 展」で展示があった「シンガポール 最後の日」の展示なとがあった。1942年2月、シンガポール総攻撃時のブキ・テマ高地からの俯瞰図である。
 サイパン島の玉砕の様子を描いた作品もあった。橋本八百二 「サイパン島大津部隊の奮戦」。 構図は似ているが、藤田の作品ではない。解説文には藤田作品と対比した説明があった。「・・・・藤田の作品には、自ら銃を向ける男、自決する(女の)住民の様子がえがかれているがこの作品には戦闘員の様子しか描いていない・・・。」当時、もちろんサイパン島への渡航は不可能であるので作者は「想像で描いた・・・・・」とも解説にあった。
 (あまりに凄惨な画なので、この展示室内の撮影は控えた。)

 3階の日本画フロアに。菱田春草の作品展示があった。

DSC03357

DSC03359

「雀に鴉」

DSC03358

 野性的???で暴れん坊そうな??な、カラスと小さくてかわいらしいスズメが対比されている屏風絵。
色彩の薄い画は、なんとなく代表作「落葉」のイメージを感じさせる。
 展示室内に「畳」の座所が設置されていた。以前もあったのだが、忘れていた。日本画の展示室らしく、低い位置から座って、畳に腰かけて日本画を鑑賞できるように工夫されていた。

DSC03360

 誰も写っていないタイミングで左双と右双を遠くから撮影した。
 なんかいい構図で撮影出来た。(自己満足・・・・。)

 今回、特別展(企画展)には行かなかったが、特別展の最初の展示室が、常設展へのエレベータホールから見るのだ。たくさんの入場者が見えた。

平成30年春 「生誕150年 横山大観展」 東京国立近代美術館 前売り券購入

 平成30年、2018年がやって来た。
 
 今年の春、東京国立近代美術館で「横山大観展」が開催される。年明け早々、早めに前売り券を購入した。(インターネットで。)しかも、ペアチケット!!。でも、一緒に行く人はいないけどね・・・・(苦笑)。
 2枚で2200円。1枚に1100円と値段が記載されている券が2枚ある。
 今までは前売り券は買わずに行きあったりばったりで購入していたことが多かったけどね・・・・

 ↓ 大観の代表作「無我」。
 2015年11月28日東京国立博物館で展示されていた作品を撮影。
  (撮影はフラシッュ禁止ならば可能だった。)

DSC05614

 展覧会のウェブサイトを年明けに見たところ(私の閲覧日現在)、細かい展示リストは掲載されていなかった。上に画像掲載した「無我」は展示されるのか不明だ。展覧会の目玉は、重要文化財指定の「生生流転」東京国立近代美術館所蔵(自前 作品)である。
 展示替えがあるかは、今のところ私は確認していない。しかし、ペアチケットを買っても二人で行くことはまずないので、前期と後期などで(大幅)展示替えを是が非でも行って頂き、2回鑑賞に行くようによたいものだ(強い願望・・・・)。

 横山大観の展覧会は、みなとみらい地区にある横浜美術館で、2013年11月に会期最終日の「横山大観展 -良き師、良き友」を鑑賞したことがある。この展覧会では「生生流転」の展示はなかった。
 今回展示されることがウェブサイトで公表されている「夜桜」は展示されていた。夜に桜の木のそばで火を燃やして煙が上がっている様子の絵だった。煙は現実には「ありえへん」くらい垂直に昇っている描写が印象的だった。 
 「生生流転」は、その前年2012年に東京国立近代美術館所蔵、寄託の重要文化財指定作品を一堂に展示(展示替えもあり)した「美術に ぶるっ」展では展示されたと記憶する。このとき私は行くことが出来なかったが、普段は美術に関する会話をしない私の知人でも、当時何かの雑談のときに「教科書に載っている作品が多数展示してあったので、大変印象に残る良い展覧会であった。」という話をしたことがあるくらいの大大的な展覧会だったようだ。

 ↓ 横浜美術館のエントランスホールに置かれた「横山大観展 -良き師、良き友」のパネル。
 大観とその仲間の画家たちの肖像画であった。2013年11月に撮影。

IMG_0848















「片岡球子展」 見学記続き 東京国立近代美術館

  2015年5月5日

 東京国立近代美術館の特別展「片岡球子展」の見学です。

 片岡球子は、先年100歳以上の長寿で亡くなった画家です。
 作品の名称は「面構」(つらがまえ)。同じタイトルで複数の「面構」の作品があります。いずれもカラフルに作者独自の着色をしています。日本画というよりは、西洋の抽象画、現代アートの先駆けといったような絵のタッチです。
 富士山も多数描いています。横山大観を意識しているのでしょうか。
 と、伊豆の海の絵もありました。作品名は「伊豆風景」、伊豆の海の向こうに富士山が描いてあります。手前の水にはイルカのような生き物の姿が・・・・。ハッと気づいたのですが、これは「三津シーパラダイスから見える風景」ではないでしょうか??。球子は「三津シーパラダイス」でイルカショーを見て、その風景を自ら描いたのです(多分。笑)。

 ↓ 会場で購入した絵葉書。左が「伊豆風景」、右が「山(富士山)」
  「伊豆風景」はタテの構図で奥に富士山、左上の淡島、手前に(明らかに)
  イルカプールが描いてあります。
DSC02757




















 
 ↓ おそらくこのアングルに着想を得て、画家は風景を描いたのでしょう。
   彩色の具合からすると紅葉をイメージして描いたのでしょうか。
 DSC05337 お椀をかぶせたような淡島とその奥に富士山。写真は10月に撮影したので雪を被っていませんね。




 
















 入江の奥、海水プールではイルカショーが現在でも行われています。
 写真右の橋のような建物は食堂です。
 DSC05336

 



















 写真右、食堂の拡大。プールというか、入江の海水面の上をまたぐ橋のように建てられています。
 恐らくここで食事をしながら、イルカーショーを見て、その向こうの淡島と更に奥の富士山に絵の構想を得たのでしょう。

DSC05362





















 箱根から見た「富士山と手前の芦ノ湖」の絵は、箱根の外輪山「大観山」から見た富士山と手前の池のように芦ノ湖を描いていますね。ここでもキーワードは「大観」でしょうか(笑)。「大観山」の写真は探したのですが、私はデータを持っていません。有名な眺望スポットですから、「箱根 大観山 眺望」と検索サイトで入れれば箱根観光協会を始めとして、画像は容易に閲覧できます。このサイトで掲載するまでもありませんね(笑)。

 会場内には、球子の年賦の掲示がありました。
 札幌で生まれて少女時代を過ごし、東京に出てきています。その後50歳で小学校の教員を退職して専業の画家になっています。
 しかし、本人や家族の写真は一切ありません。開催に当たっての遺族の意向なのか・・・、分かりません。初めて球子の作品見た、知ったという人は球子の生前の姿を(ここでは)知ることができないわけです。 書籍などを購入すれば別ですが。
 文化勲章をかけた片岡球子の老年期の肖像画を私は見たことがあるため、その姿はおぼろげながら知っていますが、ここ美術館での作品展示のみでは、画家の人となりを十分に知ることはできませんでした。


「母子」上村松園、など常設展見学 東京国立近代美術館

  2015年5月5日

 前日は、信州は安曇野の荻原守衛の個人美術館「碌山美術館」を訪れました。ここでの滞在は昼過ぎから午後2時くらいまででした。
 しなの木の新緑がまぶしい敷地の中に建つ「碌山館」の展示室内にて荻原守衛の代表作にして遺作の「女」像にご対面しました。
 それから、24時間もたたないうちに、今度は都心のど真ん中、東京国立近代美術館にて「女」像に再び対面しました(笑)。
 守衛の「女」像は、東京国立近代美術館では4階の「ハイライト」の入口付近に展示されていました。近代美術館では禁止のマークが無い限り写真撮影は可能ですが、「ハイライト」の展示室ではだれも撮影をしている人がいないのでやめておきました。

 「ハイライト」には重要文化財の作品を中心に有名な作品が展示されています。重文指定ではありませんが、教科書などに必ずと言ってよいほど写真が掲載されている「南風」の展示もありました。
 この期間は普段はあまり展示される機会が少ない作品の展示がありました。
 「三遊亭円朝」 鏑木清方筆 (正式作品名は記載省略です。)
 「母子」     上村松園筆 の二点です。
 ともに「ハイライト」の展示室とは別の部屋に展示がありました。 「三遊亭円朝」 は四階の別室に、「母子」はワンフロア下の三階に展示がありました。三階の展示室は「片岡球子展」にちなんで女性画家による日本画の展示がありました。女性ならではの優美で繊細な絵が多く展示されています。少女などを描いた作品は、とても優美で可憐でした。女性が描くことによって、その作中の女性も、「女性らしさ」がより一層引き立てられていると感じる作品でした。
 こうして女性画家の作品を見てみると「片岡球子」の「ゲテモノ」ぶりを発揮した作品群は異彩を放っていますね。

  前日に訪れた安曇野市の「碌山美術館」  碌山館の正面。新緑が眩しかったです。
  この館内にも「女」像の展示があります。
DSC01886










「片岡球子展」 東京国立近代美術館

  2015年5月5日

 場面はうって変わり、都心のど真ん中、東京国立近代美術館に舞台は移ります。前日は信州、安曇野の「碌山美術館」などを訪ねました。前日の夜に戻ってきて、この日は朝から再びお出かけです。数年ぶりの5連休ということでハリキッていたのでしょうか!?。疲れ知らずのようです。ボクは・・・・(笑)。

 「片岡球子展」、実は無料招待券を入手したのでやってきました。本当は午前ではなく、朝9時半着で江戸東京博物館の「大関ヶ原展」に行ってから来る予定だったのですが、次第に「大関ヶ原展」が混雑している情勢が伝わってきたため、急きょ近代美術館を先に見ることにしました。

DSC02028




















 片岡球子(敬称略。以下同じ。)は、先年100歳以上の長寿で亡くなりました。実は藤沢市民会館のロビーの壁の高いところには名誉市民として大きな肖像画が掲げられています。名誉市民は他にも元市長さんなど数名いて、肖像画が並んでいます。球子の生前から掲げられていたので、ここ二十年くらいで??、藤沢市で成人式に参加した人、市民会館で何らかの企画、イベテンに参加したことのある人ならば、これらの肖像画を一度は見たことがあるでしょう。気付いていないかな??(笑)。
 片岡球子の肖像画は、描かれた風貌から察すると80歳前後の老年期のときの肖像のようです。首から紫色の紐のついて星形の勲章のようなものをかけています。文化勲章でしょう。受賞後に名誉市民に選ばれて肖像画を描いたようです。ちなみに肖像画は油彩画です。球子のジャンル、日本画ではありません。
 
 球子の没後数年しか経過していないこの時期、おそらく没後最大の回顧展でしょう。
絵は・・・というと、なんとなくグロテスクというか奇抜な発想というか、どことなくピカソのような感じです(笑)。私は「歪んでいるな~。」と感じましたが・・・・。これがため、「(片岡球子の絵は)好きになれない・・・・という人もいるかも知れません。事実、ウチのヨメはあまり絵画や美術には興味があるほうではないですが「(片岡球子の)絵のタッチは好きでないから行かない。」とニベも無かったです。

 展示を見ていくと、このことは当人もわかっていたようで「ゲテモノはゲテモノの道を行け」とアドバイスされていたそうです。球子は自分の絵を「ゲテモノ」と理解していたのですね。その上での自己表現だったのです。

 展覧会の看板にもなっている作品、「徳川家康」の絵を題材にしたものと思っていましたが、等持院の尊氏像をモデルにしたものでした。幕府を開いた人物としては共通しています。が、似ていると感じるのは同じ源氏の出ということ(家康が源氏の嫡流であるかは疑問だが・・・・。)、タレ目、横長の顔。どう見ても家康の肖像画に似ています(笑)。等持院の尊氏像はこんなにカラフルだったでしょうか!?。違いますね。目がもってグリっとしていて怖いような像だったと思いますが、オリジナルは・・・。
 作品の名称は「面構」(つらがまえ)。同じタイトルで複数の「面構」の作品があります。いずれもカラフルに作者独自の着色をしています。日本画というよりは、西洋の抽象画、現代アートの先駆けといったような絵のタッチです。

 

 








奈良原一高「王国」(写真展) 東京国立近代美術館

 2014.12.7 

 国立公文書館の隣の敷地にある東京国立近代美術館にやってきました。11月の文化の日、「菱田春草展」最終日の見学時以来、ほぼ一か月ぶりの訪問です。
 別料金の「特別展」ですが、「菱田春草展」後、この日を含む期間は開催がないようです。常設展と通常の入館料金で見学できる企画展のみ?。
 この日は第一日曜日。月に一回の常設展入場無料の日です。つまり、
 皇居乾通り 一般公開(入場無料)
  ↓
 国立公文書館特別展(入場無料)
  ↓
 東京国立近代美術館常設展と企画展(入場無料日)
 と「無料公開」の「ゴールデンルート」なのです!!。
IMG_2185



















  「王国」は写真展です。最初は「函館の男子修道院」の様子。次いで和歌山にある女子刑務所の一連の写真の展示。「王国」とは、俗世から隔絶された特別な場所、を意味するのでしょうか。修道院や刑務所、「静寂」「静謐」「孤高」「沈黙」というような言葉も合うのではないでしょうか。国内でも、ある修道院、=英語で言えばモナストリー・男子修道院でしょうか、では他の修道士と話しをしてはいけない、「沈黙」を守らなければいけない、と聞いたことがあります。(ここの修道院とは別の場所かもしれませんが。)「沈黙」と「労働」だったでしょうか。修道院の建物と牛(ホルスタイン種の乳牛)の写った作品がありました。修道院では乳牛を飼育し、乳製品を製造していますからまさに「沈黙」と「労働」にピッタリの一枚ではないでしょうか。
  次に大牟田の炭鉱や長崎の軍艦島などの風景の写真の展示がありました。かつての九州の主要産業であつた炭鉱について撮影されていました。

 私は先に4階の「ハイライト」の展示室から見学。この日の重要文化財の展示作品は、洋画が4点。これらは、ほぼ通年展示されています。他の重要文化財指定作品はなかなか展示がありません。
IMG_2184



 































 ↓国立公文書館近くの歩道橋の上から、竹橋方面。お天気もよく、眺めも良いです。
DSC01399



















 

 





























「菱田春草展」 見学 東京国立近代美術館

 すぐにでも来たいと思っていましたが、最終日の訪問となってしまいました。9月23日からの開催でしたから、会期は1か月半もありませんでした。
 ↓ お隣の公文書館には、9時半頃から10時頃までいました。下の写真は、開館から数分経過した時間帯の入口の様子。私が先に見たときよりも列は解消しています。
 チケット売り場に並びます。隣に並んでいるのは数名の女子のグループ。高校生かな?と思いましたが皆さん「○○University」と英文表示の大学名の入った学生証を用意していました。つまり女子大生の皆さんです。(当たり前だけど。笑)
IMG_2036




















 (私が行かなかった)前期は重要文化財の「落葉」が目玉。本当は、前期後期と来ようかと思いましたが、結局後期のみの見学となりました・・・。あとから知ったのですが、前期後期両方を割引で見れる「猫チケット」が販売されていました・・・。前期、つまり重要文化財「黒き猫」の展示が無い期間でも主要な「猫」の作品を見ることができるよ、というコンセプトなのでしょう。
 展覧会は、
 前期・・・目玉 重要文化財「落葉」、主要な「猫」の作品を展示。
                  (重要文化財「黒き猫」の展示なしを補完) 
 後期・・・目玉 重要文化財「黒き猫」、主要な「落葉」の作品を展示。
                  (重要文化財「落葉」の展示なしを補完) 
 通期公開の目玉・・・・重要文化財の「王昭君」と「賢首菩薩」
 に分類されます。
 結局、私は「後期」を選択したわけです。(笑)
 重要文化財の「落葉」は、何年後になるか分かりませんが、またの機会にチャンスを窺いたいと思います。永青文庫の展覧会がどこかで開催されるときか、熊本の美術館で展示があるときに・・・。
 ↓ 「黒き猫」の告知看板。
IMG_2037



































 会場内は、入口から混雑しています。展覧会の告知文にもありましたが、明治時代以降の近代に活躍した画家で最多の重要文化財指定作品4点(展覧会開催時)を誇る画家だけのことはあります。あの大観ですら、2点(もっとも、×湘八景は、指定は1点でも作品自体は4幅?ありますが。)の指定。洋画のジャンルでは黒田清輝の3点(湖畔、智・感・情、舞妓) 。その他、3点の重要文化財指定のある近代画家は・・・分かりません。(私は専門家ではありませんからね。笑)
 春草は、現在の長野県飯田の人。飯田の生んだ偉人といったところでしょうか。飯田市街は、二年前に行きました。(というより、下栗の里からの帰りに通過したのみ。笑)本当は、同市の博物美術館で春草の作品も見学したかったのですけどね・・・。飯田ゆかりの文化人といえば、なんといっても柳田(旧姓 松岡)国男。出身は播州なのですが、婿入りした養家は飯田。その他、ほぼ同時代の信州出身の近代芸術家には彫刻家の荻原守衛もいます。(同じ信州でも少し離れているが。)現在でも教育県として知られる長野には、学問、芸術をはくぐむ風土があったのではないかと推測されます。(独断ですが。)もちろんそこには、そうした土壌を育む経済的基盤が不可欠であるのです。(独断ですが。)山がちで平地が少ない、交通が不便、冬期の積雪など厳しい風土を克服する「何か」があるのでしょう。
 展示はほぼ制作された時代順。十数年しかなかった春草の短い「画業の変遷」をたどることができるように配置されています。説明によると春草は、結構な自信家だったようです。ひらたくいうと「俺の作品はすごい」的な発言もしていたようです。自他ともに認める才能があり、それを自ら口に出していたのでしょうか。現在の言葉におきかえると「ビッグマウス君」といったところでしょうか?。春草の性格の一端が感じられます。
 会場の比較的最初のほうに、重要文化財指定「王昭君」。音声ガイドによると、描かれている登場人物は必ずしも皆が連れていかれる王昭君との別れを悲しんでいるわけではないそうです。たしかに、打算的な目をしている女性が描かれています。冷たく、遠くを見つめている・・・。人間関係は複雑ですね・・・。今も昔も、画中も現実も。(笑)
 中盤に重要文化財指定「賢首菩薩」や落葉の作品群の展示。「賢首菩薩」は、「善宝寺所蔵」となっています。山形県にあるお寺のようです。お寺の本堂などに掲示するために当時、注文か購入をしたのでしょうか。文化財データベースのサイトによると所在地は、鶴岡市の致道博物館(つまり、鶴岡藩主だった旧酒井伯爵家の宝物などを管理する財団法人)。同博物館に寄託されているようです。落葉は未完成の作品も展示されていました。たしかに、完成作品に比べて落葉の数が描かれていません。
 終盤に「猫」の作品の展示。重要文化財「黒き猫」の前は人だかりですが、運よく最前列に潜って出る?体をくねらせて踊り出る?ことがでてよく観察することができました。音声ガイドによると、文展に出品されたときに評判を呼びましたが、すでに売約済だったそうです。すると購入主は、当時の細川侯爵ということでしょうか。
 下の子も一緒に入場(小学生は無料)したのですが、もてあましていたようです。下の子は、猫が好きなので、「かわいい猫の絵が最後にたくさんあるよ。」となだめすかしていましたが、通用しませんでした・・・。「黒き猫」を私が観察している間に、下の子は先に出ていってしまいました・・・。全体的に子供の見学者は少なかったです。しかし、他の小学生低学年くらいの子はおりこうさんに見ていました。なぜウチの子はできないのでしようか!?。(親のせいですが・・・。涙。)
 会場の最後に、春草が子供と2人で写った写真が展示されていました。この写真での春草は、いがぐり頭で子供を抱いています。病気療養のため髪は短く切ったのでしょうか。短命であった作家の生涯が偲ばれます。
 音声ガイドを聞きながら、涙ぐんでいる女性もいました。おそらく、春草の短か過ぎた生涯と残された家族に思いを馳せたのでしょう。感動的な展覧会でした。今まで見た展覧会の中でも一番感動しました。
IMG_2038




















 会場を出たところでは、ツレが不機嫌そうに待っていました。「遅い。」と。図録を買おうと思って売店に行こうにも売店付近までついてきて、カナ切り声を上げて文句を言っています。本当に公共の場で迷惑・・・、 せっかくの感動的な良い展覧会を台無しにしてくれました・・・・・・。

桜咲く皇居北の丸 東京国立近代美術館と同館工芸館

 この日は朝8時頃出発しました。今朝のニュースで、「皇居 坂下門~桔梗門の乾通りが初めて開放」とありました。何と平日にもかかわらず、約5万4千人が来場したそうです。公開時間は午前10時から夕方4時までの予定が、あまりの人の多さに繰り上がりしたそうです。この開放については知りませんでした。月曜日までの公開なので本日は二日目。ただ、昨日で5万人ということは、倍まではいかないとしても、9万人くらいは来るでしょう。大混雑必至なので行くかは未定のまま出発しました。
 9時頃には東京駅周辺に到着。皇居前広場付近の道路を走って様子を見ましたが、皇居坂下門方面に向かうすごい人。車も混んでいます。警備車両と警察官の数もすごい。これは無理そうだとあきらめて、道路が比較的すいてる日比谷方面に車を直進させました。皇居周りをぐるっと走り、北の丸公園のPに駐車しようとしたら、入庫待ちで大混雑。桜見物ですから、そりゃ混みますよ。武道館のほうに一旦抜けて、無理やりUターン(危ないのでマネはしないで下さい。)し、再度走りながらPを探します。武道館もある大学の入学式で混雑。結局、毎日新聞社ビル地下のPに駐車。これならば、さっさと、大手町か丸の内のどこかに止めて、乾通り公開に行ったほうがよかった?。人は多かったが、整然と流れていましたから。 DSC09215 

 
地下駐車場に止めて地上へ。近代美術館に向かいます。







DSC09216
近代美術館の展望室からの眺め。街路樹の桜は散り始めています。
写真奥の皇居乾門の方面から通り抜け公開を終えた人が続々歩いてきているようです。






DSC09217 乾門方面を拡大します。
 今回の展示は重文指定の作品見学。上の子の美術の資料集にも載っている作品の見学です。
 近代美術館はすいています。土曜日なのに観客はまばら。展示室ごとに黒いスーツを着た係員(ほとんど女性)が立っているので、監視されているようです。(苦笑)若い学生っぽい子も多いので芸大か美大のアルバイトなのでしょう。



DSC09219
今度は方向を変えて東側。竹橋、大手町方面です。
重文作品は順路最初の部屋にもとめて展示してありました。萬鉄五郎の女性の絵「裸体美人」。写真で見るよりも大きい作品です。わざと鼻の穴を大きくする、挑発的ポーズにするなど不細工に描いたそうです。





 護国寺蔵の「騎龍観音」様の絵。これも大きい作品です。龍に観音様が載っていて、評判はよくなかったそうです。くっきり、はっきり描いているので、確かにグロイです。特に龍の姿が・・・。反対に「エロシェンコ肖像」は小さい油彩画。中村屋のサロンに来ていたときに描いた作品です。昨年、安曇野に行ったときは気づきませんでした。新宿中村屋のサロンと安曇野は深く結びついており、そこから有名作品が生まれ、荻原守衛も安曇野出身なのでした。守衛の「女」のブロンズ像も展示がありました。先月だったか、二月かにテレビで守衛のことが放映されていました。近代日本で一番有名な彫刻のモデルは中村屋主人の妻なのでした。
 重文指定作品以外では、教科書にも載っていた「地下鉄銀座線のポスター」や未来図を予想させる絵「海」など。戦争画もありました。有名な空襲の絵やパレンバンの落下傘、そして藤田嗣治のアッツ島玉砕、サイパン島玉砕の絵など。
 なんでも鑑定団に出品された「カフェ パウリスタ」もありました。このとき放送をたまたま見ていました。企画展示室に重要文化財の岸田劉生「坂道の写生」がありました。代々木の風景だそうです。実はこの画について昔、美術のペーパー試験で間違えました。作者名や作品名を書け、という問題ではなく、いくつかの画が問題用紙に並べてあり、「時代別、ジャンル別に分類しなさい。」との出題でした。なぜか、私のこの画を「見たことないけど、印象派だろ。」と思い、19世紀後半のフランス絵画と一緒にまとめて回答用紙に書きました。結果はモチロン「×」でした。「風景画」=「写生」=印象派と短絡的に結びつけたのでしよう。そのため、今でも覚えています。この画のことだけは。
 その他、子供のときの麗子像など数ある麗子像のの中のいくつかの画も展示があります。せっかく上の子に「本物の画」を見せようと連れてきたつもりでしたが、「坂道の写生」も含めて、サーっとスルーしていました。分かっているのか、いないのか。(嘆)
DSC09221
次に、工芸館に向かいます。坂を登り、秋に来た公文書館の前を通ります。開館していますが、大々な特別展の告知は無いです。昨年よりも遅く、再来週から始まるようです。






DSC09222
乾門の出口。普段は固く閉ざされていますが、この日は開放されて、通り抜けを終えた人人人。観光バスや旅行会社のツアーで来ている人もいて大混雑です。






DSC09224

工芸館までやってきました。前回、三年以上前にきたときは、秋でした。
このときは、休館で見学できませんでした。今回はリベンジです。
(少々、大げさかも。)





DSC09225
 建物外観の全景。本館と比べて人が多いです。乾門の通り抜けを終えて来た人も多いのでしよう。写真ではわかりませんが、見学者り年齢層も高いです。
 内部のトイレも行列でした。





DSC09228
内部。正面玄関の吹き抜け。明治期の洋風建築の特徴がよく表れています。
展示室はかなり改装されていて、昔の面影はこの正面ホールと階段付近にしかないように思われました。













DSC09229
階段の途中から二階のホールを見上げる。








DSC09230
かつて、近衛師団司令部だったことを示す石碑。

見学後、竹橋駅から地下鉄で日本橋に出ます。車で移動しても駐車が難しいと思うので「パークアンドライド」です。





 
 




プロフィール

りょうげつ

カテゴリー
  • ライブドアブログ