その美術館は、新宿駅東口からほど近く。新宿中村屋ビルの一角にありました。タイトルは、
「中村屋サロン-ここで生まれた、ここから生まれた-」
この日は聖ヴァレンタタインデーの夕方。新宿は賑わっています。
きっかけは、2013年夏に訪れた「安曇野」でした。本当は「碌山美術館」に行きたかったのですが、時間の関係で行くことができなかったです。なぜならば、「そば集落」で予想外に時間がかかったから、、、、です。(笑)
「飯沼飛行士記念館」を見学しましたが、そのあとの宿のチェックインの時間を考えて、安曇野をあとにしたのでした・・・。安曇野の美しい風土にはぐくまれた人々が芸術を作り上げていった・・・。
安曇野を再度訪問し、「碌山美術館」に今度こそ行きたいな、と思っていましたが、そのとき以来、安曇野に行く機会がありません。昨年(2014)の夏にも行きたかったのですが、結局行けませんでした・・・。テレビでも同美術館と「守衛」の代表作「女」のことを放映した番組を見ました。
2013年 このとき、事前に調べたところ「新宿中村屋」と近代日本におけるもっとも重要な彫刻家「荻原守衛」の関係を知ることができました。実はこのときまで、私は守衛が「碌山」と号していることを知らなかったのです・・・・。
「碌山美術館」も安曇野に数あるミニ美術館のひとつ、としか認識していませんでした。
作品が現在、重要文化財に指定されている作家の集う場所が、東京のとあるお店にかつてあった・・・。いわば、芸術家達の梁山泊。
そのお店が時代を経て、このたび自社ビルに美術館をオープンしたとは、まさに「すごい!」の感に尽きます。
碌山は志半ばにて病に倒れ、同郷の後輩、飯沼飛行士は南方に地に散り、ともに若くしてその生涯を閉じました。
碌山や飯沼飛行士をはじめ、数々の芸術家や偉人達をはぐくんだ安曇野。
↓ 安曇野の野と北アルプスの峰々。2013年夏撮影。
(駐車場の路面ばかり強調された写真になってしまいましたが、実際の風景はもっと雄大で感動的です。)
美術館の入口は三階。エレベータで上がります。地下道ともつながっているので、地下鉄の駅も近くです。
館というより「展示室」といったほうがよいかもしれない施設です。入口にドアはなく、小さい受付の机とレジがあるのみ。同フロアは「近畿日本」の旅行代理店ですが、通常の旅行カウンターではなく、どうやらブライダル旅行サロンのようです。店頭には「ウエディングドレス」が飾ってあります・・・・。私はここのフロアには場違いではないかと萎縮してしまいました。道理でカップルがエレベータに乗り降りしているわけです・・・・。